社長メッセージ

代表取締役社長 社長執行役員 松田 光司

北陸電力グループは、
「Change」の時代を「Chance」と捉え「Challenge」し、
新しい価値の創造で、お客さまや地域に貢献しつづけることを目指します。



代表取締役社長 社長執行役員  松田 光司


社長就任にあたって

   2021年6月に社長に就任いたしました松田です。
 私は主に営業部門での業務経験が長く、本店および事業所でお客さまから直接にお話を伺う機会を通じ、お客さまがどのようにお考えかを常に意識してきました。今後の経営においても、供給サイドの理論ではなく、お客さまの目線で考えることを大切にしていきたいと考えています。
 当社のコーポレートメッセージ「こたえていく。かなえていく。」が示すのは、地域やお客さまからの様々なご期待に応え、ご要望を実現していくことです。当社は、お客さまのお役に立つことで、お客さまから引き続き選択いただくことを目指します。

当社グループを取り巻く経営環境の変化

   政府によるカーボンニュートラル宣言、温室効果ガスの削減目標の大幅な引き上げをはじめとした脱炭素の動きの加速やAI・IoT等のデジタル技術の急速な進展等に伴い、エネルギー業界はまさにゲームチェンジとも言えるほどの大きな変化に直面しています。
 こうした激変する経営環境の中で、「既存の事業を深めて強固なものにしていく」ことと、「新たな事業への挑戦を行う」ことを両輪として、バランスよく実施していくことが今後必要だと考えています。当社グループは、電気事業を深化させつつ、将来の新しい価値の創造を追求していきます。

電気事業の経営基盤の強化

   小売の競争激化や再エネ分散型電源の普及拡大などにより、電気事業は単なる電気の売買だけでは立ち行かなくなりつつあり、大きな変化が求められています。足元の電気事業の経営基盤を安定させるとともに、更に強固にするために事業の構造改革を行います。
 まずは、安定供給と収支改善に不可欠な志賀原子力発電所について、審査のステップを一つずつ踏んで、一日も早い再稼働を目指していきます。また、厳しい電力市場競争を勝ち抜いていくため、低廉で魅力的な料金に加え、お客さまに寄り添った付加価値を提供し、販売が好調な首都圏エリアでの更なるお客さま獲得も含め、一層の販売拡大を目指します。
 そのためには、業務効率の更なる改善やコスト低減に加え、経営環境の変化に対応した資源の再配分や、部門横断の業務課題へのスピーディな対応など仕事の進め方を改革し、経営基盤を強化していきます。

2050年カーボンニュートラルへの挑戦

  脱炭素社会の実現は大きな社会的課題であり、地球温暖化問題への対応は経営上の重要課題と認識しています。当社グループは、信頼され選択される責任あるエネルギー事業者として、2050年カーボンニュートラルに挑戦します。2021年4月に、「電源の脱炭素化」、「送配電網の高度化」、「お客さま・地域の脱炭素支援」を柱とするロードマップを策定しました。
 電源の脱炭素化に向けて、再生可能エネルギーについては、2030年度までに発電量を2018年度対比で20億kWh増加させる目標を掲げていますが、取組みを加速させつつ、更に上積みを目指していきます。また、これに加えてCO2を排出しない原子力発電についても早期の再稼働を図り、これを最大限に活用することなどで脱炭素化の実現を図っていきます。ロードマップの策定と合わせ、2030年に発電電力量に占める非化石電源比率を、50%以上とする新たな目標も設定しました。
 石炭火力発電については、安定供給性、経済性に優れたベースロード電源であり、足元ではタービン更新やバイオマス混焼拡大により効率向上を図りながら活用するとともに、将来に向けて、アンモニア・水素等の次世代技術の活用についても積極的に検討していきます。
 また、カーボンニュートラルの達成には、電源側だけでなくお客さま側の取組みも不可欠です。お客さまの脱炭素化ニーズにしっかりとお応えできるように、省エネ・省CO2コンサルや電化のソリューション提案、お客さまや地域と連携した太陽光発電設備第3者所有モデルをはじめとした再エネ開発、RE100等の再エネ電気料金メニュー提供などの新たなサービスを提供し、お客さまの課題解決を図ることで、北陸地域のゼロエミッション化に貢献していきます。今後もESGの視点による経営を更に深化させ、持続可能な社会の実現(SDGsの達成)を目指していきます。

既存の電気事業の枠を超えた事業展開

 電気事業の価値構造の変化を踏まえ、既存の電気事業の枠を超えた事業展開も進めていきます。2019年4月策定の「北陸電力グループ2030長期ビジョン」では、2030年度時点の事業ポートフォリオ目標「電気事業:電気事業以外=2:1」を設定しました。また、2021年4月には、地域の持続可能な発展とスマート社会の実現という社会課題の解決を通じて成長していくグループの将来像を策定しました。特に、カーボンニュートラルは社会全体で対応すべき大きな課題であり、その実現には、脱炭素技術の実用化に向けたイノベーションだけでなく、ライフスタイルの変化など社会のあり方を大きく見直していくことも必要です。この脱炭素化の流れを大きなビジネスチャンスと捉え、これまでにエネルギー事業者として蓄えた知見をベースに新たな付加価値を創造し、事業領域の拡大に取組み、これを当社グループの成長につなげていきます。

ステークホルダーの皆さまへ

 新たな挑戦を行っていくうえでも常に忘れてはいけないことは、「北陸地域とともに」という意識です。戦時中の電力再編で地元企業の後押しにより北陸エリアが独立を守った経緯があります。これが当社の礎であり、私たちは「北陸とともに発展する」という強い思いをDNAとして受け継いでいます。電気事業が今後大きく変化していく中にあっても、北陸地域と向き合うという使命感を信念として、将来の成長を目指していきたいと考えています。長期ビジョンの将来のありたい姿「北陸と共に発展し、新たな価値を全国・海外へ」にもそうした思いが込められています。
 電気事業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中、この変革[Change]を機会[Chance]と捉え、新しいことに挑戦[Challenge]し続けていきます。そのためにはリスクや失敗を許容し、明るく元気にチャレンジする企業文化を醸成していきたいと考えています。
 ステークホルダーの皆さまには、引き続き格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。


2021年6月


代表取締役社長 社長執行役員